平仮名の異体字

埼玉県の浦和市、大宮市、与野市(2001 年 5 月に)合併して(2003 年 4 月に)政令指定都市になる。 名前は “さいたま市”。
この名前の字形について、役所に「さ なのか さ なのか」っていう問い合わせがあったんだそうな。 わざわざ報道された位だから、それなりの件数はあったんだと思う。 なんでも、市の印刷物は前者、JR の駅名表示は後者で、それがきっかけの 1 つらしい。

う字なの?

漢字では、こういう「字形のこの部分がこうに違って‥‥」っていう似た様な話を聞くけど、平仮名で聞いたのは初めて。 いや、平仮名に複数の字形があるのは判っているけど、その区別を問題視する話は初耳。 未確認だけど、「文字がぎょうさんありまっせ」がウリの TRON でも区別してなさそう。
これを明確に区別しないとマズい問題でも起こるんだろうか。 例えば、「黒沢」と書かれたらイヤだと思う「黒澤」さんがいるのと同じ様に、平仮名表記の「くろさわ」に対して “さ” の字形が違うとイヤだ、っていう人はいるのかな?

ロゴなら、まだ判らなくもないかな。 例えば JALロゴが「JΛL」に見えるのと同じ様に。
でもその場合は、全体を画像として扱わなきゃいけないから、“字” 形は関係ない。
自治体名ロゴにしていたとしても、それ以外の表記が許されないなんて事はないし。 例えば、どちらかの字形でなければ郵便物が配達されないんじゃヤだよね。

その規準はちょっと‥‥

この話、とある TV 番組で紹介していたんだけど、「どっちが正しいか」を検証する為に、辞書や新聞での字形を取り上げていた。
そもそも「どちらかだけが正しい」っていう発想も疑問だけど、それ以上に「活字の字形を規準にする」のが疑問。 「活字北 だから、北 は誤り」なんて事はないもんね。 書き文字とは違って、活字はデザイン重視だから。

なぜ “さ” だけ?

「さいたま市」という綴りの中で、なぜ “さ” だけにこだわって、“い” と “た” は不問なんだろう、というのも疑問。 この 2 字も、くっつけて書く字形と離して書く字形がそれなりの数存在しているのに。